花のようなひと


とてもすきだった女性が、亡くなっていたことを知りました。

彼女とは以前、同じところでウェブ日記を書いていた、というだけの縁で、
時々、お互いの掲示板を訪問しあうだけの関係だったけれど・・・

わたしは彼女の、風に揺れる花のようにしなやかな強さが大好きで、
ひそかに憧れたり、尊敬したりもしていました。


ことし初め、彼女は大病を患い、つらい手術を受けてからもなお、
さらなる治療や副作用、そして再発の恐怖に耐えながら毎日を過ごしていました。
近年急増しているという、わたしも決して人ごとではないその病と闘う辛さは
どこからともなく見聞きして知っていました。

けれど、彼女は強かった!
そして、何ひとつ諦めてしまうことなく、明るくポジティブに日々を送っていました。
ときおり、体調を悪くして、本当に苦しそうなこともあったけれど、
あたらしい服を買い、旅行に出かけ、おいしいものを食べて・・・
そんなふうに明るくきらきらと、何よりごく “ ふつうに ” 暮らしていたのです。

・・・だから、つい油断してしまった。
彼女の強さを過信してしまったのです。
彼女の、決して癒えていない病の重さを忘れていました。

まめで几帳面な彼女が、日記の更新も掲示板の返信も滞らせている・・・
「 へんだな・・・?」 と思いながらも、最悪の事態を考えつかなかったのはなぜでしょう・・・

先月末、彼女のからだを気遣うたくさんの書き込み同様、わたしも掲示板に
『 おかげんいかがですか? 風邪などひかぬよう・・・ 』 なんて書き込みを残しました。
そのときは、もう、彼女はこの世にいなかったのだ・・・とも知らずに。


昨夜、久々に彼女の日記を覗いてみました。
元気そうな内容ではあるけれど、日付はあいかわらず10月なかばでストップしたまま・・・
気になりつつも、掲示板を見てみると・・・彼女の友人からの書き込みがありました。
最後の日記から、わずか12日後・・・
2週間も前に、彼女はこの世から去っていたのです。

わたしは幸せなことに、今まで “ 辛い別れ ” を経験したことがありませんでした。
近しい人は、ほとんど健在だし、
亡くなった女性とは 近しい とも 親しい とも言えない間柄です。
だから、なぜ自分がこんなに苦しいのか悲しいのか、
なぜこんなに涙が出るのか・・・わからないまま、ただただ 泣き続けました。

涙の理由のほとんどは、彼女というすてきな人ともう二度と言葉を交わせないこと、
彼女の優しい、やわらかい言葉が、もう二度と綴られることがないということ、
彼女という存在が、もう、この世にいない、ということ・・・

きっと、ただひたすらにそれが悲しいのでしょう。

そして、残りの感情は 「 後悔 」 なのだと思います。
もっとたくさん、話したいことがあった
もっとたくさん、話しておけばよかった
読んでほしい本もあった  おすすめしたいレシピもあった・・・

わたしの撮る空の写真を好きだと言ってくれた
だから、もっといい写真を見て欲しかった・・・まだまだ、この先も、ずっと・・・


ああすればよかった、こうすればよかったと、いくら言ってもきりがない。
わたしがどんな言葉を届けたくても、二度と彼女に届くはずもない。

せめて、彼女に伝えていただろうか?
あなたの綴る言葉が、あなたのつくりだすものが、あなたの生き方が・・・
「 好きだ 」 と彼女に、伝えたことがあっただろうか?



・・・うん、たしか、伝えた。

ああ、よかった。




いつか、も少しマシな空が撮れるように・・・
わたしもがんばりますから。





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   “ a requiem ” for you ・・・
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by cheshire456 | 2004-11-11 16:03 | 日々のあれこれ


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