けったり。



「どーもーっ! アイダホ生まれの早撃ちサンドイッチマン、フンダリーでっす!」
「真実の愛を求めつづけて40年! 憎みきれないロンリーハート、ケッタリーです!」
『ふたりあわせてぇ~~~、ハイッ!!


フンダリ~・ケッタリ~ でぇっす♪』



↑こんなばかばかしいことをついつい思いつき、
なおかつ 真剣にネタまで考えてしまったワタクシ・・・


どんだけロンリーハートやねん。
って、またしてもハラキリっ!






日付が空き、ますますイキオイの衰えた 「後編・けったり。」
その前兆は 「ふんだり。」 に陥るより先に、チラチラと見え隠れしていた。

両足指10本のうち6本もの爪が、いわゆる “巻き爪” であるワタクシが、
先月半ばに左親指の手術を受けたことは、既にご存じの方もおられるだろう。
術後2週間で抜糸も済み、平穏な日々が戻ってきたかに思えたのだが・・・

3日前の外出時、ワタクシは術後初めて 靴 を履いて出かけた。
足に対してすっかり過保護になっていたワタクシは、通院時も抜糸してからも
ずるずるガバガバの おやじサンダル を愛用していたのだ。
しかしそれでは歩きにくいからと、最も履き慣れてゆるゆるクタクタになったスニーカーを
引っ張り出してきて履き、おっかなビックリ歩いてみると・・・

痛くない!

「おおお、やったね! つらい思いをしてまで切った甲斐があったわいっ。」
さらに、手術後はいつも以上に歩くことを制限していたため、
残り5本の巻き爪もすっかり落ち着いているではないか!!
調子に乗ったワタクシは曇り空の下、パシャコラパシャコラとデジカメ撮影しつつ
遠回りして病院に向かったのである。

そんなこんなで普通なら15分で着くはずの病院に、30分かけて到着した時・・・
すでにワタクシの足は 赤信号 を発していた。
手術した左親指は多少ジンジンする程度だったが、
次いで重症だった右親指は深刻な状況に陥っていた。
一足ごとに ぐるん っと巻いた爪がムギュギュッと食い込んでゆくのがわかる。
右足からの緊急SOSを受け、背中にはイヤ~な感じの汗が流れ始めていた。
「のぉーーーッ!! もう一歩も歩きたくなーーーいッ!!」

しかしとにかく歩かなければ家に帰ることもできない。
つーか、この靴じゃ~もはやダメだわっダメなんだわっ!!
ワタクシは雪山遭難者が命からがら山小屋に助けを求めるくらいのキモチで
商店街で唯一マトモな (そして一番近い) 靴屋に飛び込んだのである。

おばちゃん靴とおばあちゃん靴が8割を占めるようなその靴屋で、
ワタクシの希望を満たしてくれるような靴を探し出すのは困難を極めた。
だがなんとかして痛くない靴を手に入れない限り、とてもじゃないが歩けそうにない。
途中まで自力で探し、どうにも埒があかないので店員さんをとっつかまえ、
“ とにかく幅広な靴 ” を求めて試着をくり返し・・・ようやく納得できる一足に巡り会えた。
「おおお!今度こそ本当に痛くないっ! これにします!これをくださいっ!!」
ハナイキ荒くそう告げると “ 少女マンガの泣き虫キャラ ” のような顔をした店員さんも
明らかにホッとした表情で 「よかったですね」 と答えてくれた。
さらに 「10分ほどお時間いただければ、機械でもう少しだけ幅を広くできますよ」
このありがたい申し出に、一も二もなく 「お願いします!」 と食い付いたワタクシ。
靴を手に店員さんが奥へ引っ込むと、カバンの底から財布を取り出した。。。

ちなみにワタクシは、かな~り計画的な金銭感覚を持っているほうだと思う。
それは昔、若気の至りでカード地獄 (といってもウン十万程度だけど) にハマり、
かな~り苦しい日々を送った過去から得た教訓だったりするのだが・・・それはさておき。
現在のワタクシは、衝動買いなどの突発的な買い物は滅多にしない。
なのでその日も必要以上の現金は持ってきていなかった。
(カード類はカード地獄を清算した直後にすべて処分したので一枚も持っていない)
しかし、母から 「ついでに」 と頼まれた買い物のお釣りがある。あれを借りることにしよう。
おつかいのお釣りを当てにするあたり、昭和時代の小学生並みの発想だが(笑)
10分後、すみやかに精算できるように今から代金をそろえておこう、と財布を覗き込み・・・





滝 汗っ!





足りないじゃんっ!! ええーっ?!なんでなんでなんでぇーーーっ?!

何のことはない、すべてはワタクシの勘違いが原因であった。
買い物の代金として一万円預かったと思い込んでいたのだが、よくよく見ればそれは
のっぺりフェイスの樋口女史だったのである・・・



ぎゃーーーっ!!



あああ、どうしようどうしようっ!!
「すみません、やっぱり今日は・・・」 とか言ってスゴスゴ立ち去るわけにもいかない。
なぜならば今まさに ガチャコーンガチャコーン と幅広げ作業をしている最中だからだ!
有り金ぜんぶ内金として入れておけば、とりあえず誠意は表せるだろうか・・・
あの泣き虫顔の店員さんを、ますます泣き虫っぽい顔で困らせてしまうだろうか。
うううっしかし、財布の中身が足りないなんて、サザエさんじゃあるまいしっ。
いや、サザエさんは財布丸ごと忘れたのか。それでも 「 愉快なサザエさん 」 で済むのか。
そもそもサザエさんならどこの店だって顔パスなんだろうなぁ。
ああ、いっそ今すぐサザエさんになってしまいたい・・・だけどあの髪型はイヤ~っ!!

人は危機的状況に陥ると、あらゆる記憶が走馬燈のように駆けめぐるというが、
焦れば焦るほど、どんどんくだらないことを考えてしまったワタクシって・・・(苦笑)
しかしとにかく「家に電話して、誰かいるなら不足分を持ってきてもらおう!」と
まともな考えを導き出すことに成功、在宅していた兄に助けを乞うことになった。
そうこうするうちに10分経過、ワタクシの幅広足サイズに伸ばしてくれた靴を手に
泣き虫顔の店員さん、再登場。
事情を説明すると 「それじゃあもう少し時間かけて伸ばしてみましょう」 と言ってくれた。
なんていい人なのだっ!(感涙)

それにしても、兄が来てくれるまでの約15分間、あんなに心細かったことはない。
知らない町で迷子になってしまい、交番に保護された子ども・・・というより、

夕方のニュースの「今日の特集」コーナーでよく取り上げられている、
“ 万引きGメンに捕まって事務所に連れてこられちゃったおじさん ”
に近い心境だったかも。

無事に支払いを済ませ、泣き顔店員さんに 「どうもすみませんでした」 と言ったあと
思わず 「ごめんなさい、もうしません」 と付け加えそうになってしまったのだった(苦笑)




ちなみに、今さら言ってもしかたないことだが、
先に行った病院で血液検査を受けなければ、財布にあった金額だけで靴が買えたのだ。
やはり今回の一連の騒動は 「ふんだり、」 あっての 「けったり。」 だったと言えよう。

・・・いや、結局は自分の不注意なんですがね。



初の前後編(?)、長々とお付き合いくださりありがとうございました。




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だーかーらーっ! うるちゃいっつーの!!
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by cheshire456 | 2004-12-12 23:30 | 日々のあれこれ


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